クロチク(黒竹)の花が見ごろ迎えています。
クロチクは、イネ科マダケ属の一種で、原産地は中国です。太さは直径2~3cm、節間は20~40cm、1年目は緑色で2年目以降に黒褐色になります。黒い茎が特徴で、その細さから建材や民芸品、筆の軸に使われたりしています。
花はイネと同じで、花穂が複数集まった形で付き、一つの花穂から3つの雄しべが垂れ下がります。
(雌しべは穎(えい)の中に隠れている)
一般的に、竹の花が咲く周期は60年に1度と言われますが、竹については種類によって開花周期が異なるなど定かではない、とても神秘的な植物です。
■クロチク(黒竹)
■学名:Phyllostachys nigra
■科属:イネ科マダケ属
■原産地:中国
マダケ(真竹)の開花周期も不明ですが、1950~70年代に日本各地で一斉に開花したといわれ、それより前の開花からほぼ120年を経ていたといわれています。
竹は地下茎で繋がっているため、花が咲いてしまうと一斉に枯死します。そのため、確かな開花周期がわからない謎に包まれた植物でもあります。
当館では、11月下旬頃から開花が始まり、現在、展示室3に植栽されているクロチク全てで開花がみられます。12月中はご覧いただける予想です。
120年に1度とされる神秘のクロチクの花を目にする貴重な機会となります。
ぜひご来館くださいませ。