【展示室3】
コムラサキ(Callicarpa dichotoma)は、秋につける鮮やかな紫色の実がたいへん美しい「ビューティーベリー」とも呼ばれる、通常の樹高は60〜120cmほどの落葉性の低木です。
和名「コムラサキ(小紫)」は、同科同属の「ムラサキシキブ(紫式部)」を小さくしたような姿に由来するとされています。初夏には淡い紫色の小花が咲きます。
枝は細くしなやかで、アーチ状に優雅にしなり、地面に届くほど垂れ下がることもあります。夏になると、葉の付け根(葉腋)からピンク〜淡紫色の小花が房状(集散花序)に咲き、秋ごろになると直径約3mmほどの紫色の実が房状に実ります。果実は9月頃に熟し、10月にかけて最も見頃を迎えます。
葉が落ちた後もしばらく枝に残りますが、冬の深まりとともに自然に落果します。
葉は楕円形〜倒卵形(長さ2.5〜7.5cm)で、鋸歯(ギザギザ)は葉先側のみに見られるのが特徴です。秋には黄色く紅葉し、紫色の果実との美しい対比を楽しめます。
コムラサキはハチなどの昆虫が花から花へと花粉を運ぶ「虫媒花」です。
複数の株をまとめて植えることで虫が移動しやすくなり、実つきがよくなり、より華やかな印象を演出することができます。
学名:Callicarpa dichotoma
別 名:小紫(コムラサキ)、小式部(コシキブ)
植物分類:シソ科ムラサキシキブ属
原産地:日本、朝鮮半島、中国
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