【展示室3】
フジバカマは、古くから人々に親しまれてきた植物で、万葉集にも詠まれた「秋の七草」のひとつです。花は淡い藤色をしており、葉や茎にはさわやかな香りがあります。乾燥させると、桜餅の葉のような甘い香りが立ち、昔は匂い袋としても利用されていました。
しかし現在は、自生地の減少により、環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されています。
秋には「旅する蝶」として知られるアサギマダラがこの花を訪れることで、近年ふたたび注目を集めています。
茎は赤紫色でまっすぐに伸び、草丈は50~200cmほどに達します。
葉は向かい合って生え、細長い楕円形や披針形で、縁にはギザギザ(鋸歯)があります。
葉や茎には細かい毛が生えており、触ると少しざらつきがあります。
花の色は白、淡いピンク、または赤紫色で、9月から11月にかけて開花します。
学名:Eupatorium japonicum
植物分類:キク科ヒヨドリバナ属
原産地:日本